最近、飲食店のメニューに目立つキーワード「エレベーター」。なんでエレベーターなのか?頼んでみたら、出てくるのは、厚揚げの上に大根おろし。起業したいと思った時に、まず考えて欲しい、上りと下りのエスカレーについて、はじまりはじまり〜♪
上りのエスカレーターと下りのエスカレーターについて
100%の力を出しても成果は変わるという事実 ビジネスに置いて、「エスカレーター」という概念をあなたが聞いたことがあるでしょうか?
この言葉は、ビジネスモデルやコンセプトを考えるときに、絶対に知っておかなければならない概念です。
「ビジネスで最上階を目指す時に、下りのエスカレーターを選んだとする。私たちが全力100%の力で駆け上がっても、実際の成果は、40%となってしまう。もし私たちが上りのエスカレーターを選んだのであれば、100%の力で駆け上がった時に200%の成果を得る事ができるかもしれない。」
この言葉は、あのソフトバンクの創業者、孫正義氏の27歳の時の言葉です。孫氏は、アメリカ留学から帰り、日本で起業したときに、2年間売上が0円という時期がありました。
その時期に彼は何をしていたのかというと、日本の産業の研究をしていたそうです。 これから一生かけて事業を行う。その事業が、上りのエスカレーターなのか、下りのエスカレーターなのか?徹底的に調べなければならないという信念からでした。
結局彼は、創業時代に、もっとも将来有望な産業である、ITの世界、そして、そこで流通しているアプリケーションソフトの売買事業に参入することに決めたのです。
「ソフトバンク」という名前は、まさにその通りの名前を会社につけました。
サッカー選手から学ぶ事業モデル
ここでひとつ提言しておきたいのは、ビジネスの成功は、必ずしも経営者が、群を抜いて優秀な必要性は無いということです。
時代の流れ、時流というものがあり、その時流を掴むか掴まないか?が非常に大切な成功ポイントとなります。
どれだけ、人間的にも、ビジネス的にも優秀な経営者であっても時流に逆らって成功する事は不可能です。
時流の流れとは、それほどに恐ろしいものです。 あなたの事業モデルも、上りのエスカレーターなのか?下りのエスカレーターなのか、よく見極めて起業する必要があるのです。
目の前にあるチャンスを「長い目」で取捨選択できるか?
このテーマは、非常に難しい課題であると言えます。ただ単にお金儲けをしたいのであればいいのですが、人には、夢があり、理想があり、その理由があります。
あなたが、大学時代にサッカークラブチームで全国優勝したとします。当然、プロからも声がかかり、幼いころからの夢であったプロのサッカー選手になる道が開けたとします。
しかしながら、サッカー選手の寿命を調べてみると非常に若くして仕事が無くなる事がわかっています。さらに自己や怪我の危険性が高く、長くプロとして活躍できる可能性は非常に低いのです。 それも分かっていながら、プロになる選手も沢山います。
あなたでしたら、プロサッカー選手になる事をあきらめることができるでしょうか?
先見性が経営者の必須能力
少し極端な事例ですが、正直、こういう質問をされるとほとんどの方は、こう答えます。
- 「とりあえずチャンスは掴んだ方がいい」
- 「プロになってからまた考えればいい」
私もそう思います。
まずは、目の前のチャンスをちゃんと掴まなければ・・・。
しかしこの事例で、気付いてほしいのは、ビジネスの世界では、この決断はマイナスに働く事が多いのです。 「先見性」 この言葉が全てを物語っています。
スタート地点で、たった1度の方向性の狂いが、遠い未来に、90度以上のずれを生じる世界がビジネスの世界です。
あの人は、「先見性」があるとよく言いますが。回り出した歯車は、なかなか止める事ができなくなります。 人生は一度きり、人生をかけて起業する以上、
そのエスカレーターは、上っているのか下がっているのか?
よく見極めなければなりません。 夢や理想はもちろん起業には大事なファクターではあるのですが、それと同じように、存続しなければ何も意味がないと言う事を肝に銘じておいてください。
戦略とは、計画することといつもお伝えしていますが、厳しい事を言うかもしれませんが、その業界が、5年先、10年先、20年先、それ以上、どういった道をたどるのか?
よく考えた上で、事業を始めてください。 あえて茨の道を歩む事はありません。 夢を、現実に。そして存続しつづけてこそ、希望となるのです。ながく人生をかけて取り組むことができる仕事なのか?よく考えて行動を起こしましょう。