あなたの抱いた将来のあるべき姿は最終的にはどこかでお客様の、そして共にはたらくスタッフのベネフィットに結びつかなくてはなりません。ビジネスである以上は当然です。厳しいようですが、もしそれが周囲のことを一切考慮しないわがままだったら、それは仕事ではなくただの趣味です。
どうしたらお客様に喜んでもらえるのか
「顧客視点のマーケティングが求められている」といわれるようになって久しいものがあります。これを私なりに解釈していうと、「どうしたら売上が伸びるか」と考えるのではなく「どうしたらお客様に喜んでもらえるのか」を考えること。
そして売上や利益はお客様に喜ばれた結果だと捉えることです。 現在はエンドユーザーの価値観が多様化している時代です。
加えて、SNSや口コミサイトの浸透により、ものやサービスを見る目も高くなっています。こういう海千山千のお客様を相手にしなくてはならないうえ、競合企業も多い。商品やサービスの品質もますます均質化しているなか、企業側の視点だけで商品・サービスを開発してもお客様の支持を獲得するのはまず不可能です。
究極の目的とは?
私はセミナーなどで、「経営者の究極の目的」として以下の三つを挙げます。
- ひとつは、「仲間、顧客、社会に役立つこと」
- もうひとつは「それがお金になるモデルをつくること」
- 最後のひとつは「存続(継続)すること」です。
これらのなかで最も強くあなたに意識していただきたいのが「存続(継続)」です。どれだけお客様に愛され社会の役に立つことができたとしても、それが一瞬で消えてしまっては意味がないからです。
継続することがうまくいく唯一の方法
もしひとつだけ、絶対にうまくいく方法があるとすれば、それは「継続すること」しかありません。
人間は嫌なことややりたくないことからは逃げて、好きなことややりたいことに気持ちが向かうようになっています。
結局のところ「やりたいことしか続かない」のです。もっというと、継続するためには「頑張らなければならない」から「頑張りたくなる状態をつくる」必要があるのです。
環境を変える
人がなにごとかを継続するために必要なふたつの感情があります。ひとつは「楽しい」。そしてもうひとつは「困る」です。これ以外にはありません。
たとえば「早起き」。たぶん少なからぬかたが苦手とするところですよね。でも、早朝からぜひともやりたいことがあるのなら、それは「楽しい」から毎日早起きできますよね。
あるいは、早く起きないと仕事に間にあわないとなれば、これは「困る」から早起きが継続できるのですよね。
さいごに
この世に存在する唯一の成功法則が「継続すること」ならば、継続すること自体を目的にするのではなく、「継続できるように」自分をプログラミングするほうが効果的であるということです。
そして何度でもくりかえしますが、継続するためにはそれがだれかのため、なにかのためになっていることが不可欠なのです。
続きは、拙著「経営者は好き嫌いで決めなさい」をお読みください!