このブログを作成してくれた友人の林真人氏が、自身のブログでネタの枯渇について取り扱っていました。私も勝手に同じテーマでと考えましたが、あっさり答えが出てしまいました。やっぱとみたのネタ枯渇ピンチの時は・・・?
基本に帰るしかありません
そう!基本に帰るしかありません。この基本に帰ることが基本です!なんて言い訳を叫びながら、これしかないということで初心に帰り、失敗も成功もPDCA!「経験数値蓄積法」と題して本日はお届けします。
富田が初めて本の出版企画を持ち込んだのは27歳の時。有名な出版社でしたが、社長がなんと自ら夕ご飯に誘っていただき、その時にこんなアドバイスを受けました。
いまはまだ本を出版できる状態では無いかもしれないけど、これから成功も失敗もすべて記録しなさい。そのデータが3年もすれば大量に蓄積されるからそれをネタにもう一度企画を持ってきなさい。
あなたが知っている有名な著者はみんな成功も失敗もネタにするために日々記録して検証しているよ。
本当に3年後、本の企画を出すことができました。あれから一度もお会いしていませんが、その社長には今でも感謝しています。
「行き当たりばったり感」漂う店舗経営
さて、私がコンサルタントとして、経営者から依頼を受ける際に、よくこのような言葉を聞きます。
売上を手っ取り早く上げる方法を教えてほしい!
この言葉を聞いた瞬間、心の中で、ついつい「残念」と呟いてしまいます。もちろん声には出しませんが・・・。
焦って、色々と売上を改善する施策を試してみますが、行きあたりバッタリなので、うまくいくかどうかは、はっきり言って博打です。
これでは経営とは言えません。勘で経営するのではなく、数値などの事実を根拠に経営を行っていくことが、経営安定へと繋がります。
大阪はあきんどの町「投資回収は最短で行う」が信条
私は、関西という土地で6年間コンサルティング活動を行わせていただきました。関西、とくに大阪は商売人の町で、形の無いものに、なかなかお金を払おうとしません。
また、間違ってお金を払ってしまったものならば、いつ儲かるんだと非常にせっつかれます。 当初は、すぐに売上を上げるために、小手先のテクニック、例えば、チラシのキャッチコピーを変えるなど、簡単に売上が上がる方法ばかり提案していました。
その結果、確かに、売上はあがるのですが、それは一時的なもので、すぐに、元にもどってしまいます。
法則を導き出すまでPDCAを繰り返す
どうすれば、上がった売上は安定するのだろうか・・・?
コンサルタントとしての初めての大きな壁でした。そして色々と、どうすれば、うまくいくのか?仮説を立てて、実践してみる。
そして検証して改善を繰り返していくうちに、ある法則を導き出しました。 経営を安定させるためには、集客だけでなく、経営者の意識変革から、客単価の向上まで、経営を12ステップに分けて、その順番通り施策を実行していかなくてはならないということです。
この12ステップについては、私の著書「お金をかけずに繁盛店に変える本」(日本実業出版社)を是非、読んで頂きたいと思います。
結局、あたりまえのことしかない「凡字徹底」
結果として、売上を手っ取り早く上げる方法なんて、この世にはありません。しかしながら、私が接してきた経営者の中で、繁盛しているお店の経営者は、自店がどのようにすれば、売上を上げていくことができるか、実はよく知っています。
お店が1万店あれば、1万通りの売上を上げる施策があります。しかしながら、繁盛している経営者に共通している行動は、過去のトライアンドエラーをすべて数値で具体的に記録しているということです。
例えば、このチラシを
- いつ、何枚、どこに、配布して、実際に来店してくれたお客様の数は、どれくらいか?
- そのチラシで来店してくれたお客様の再来店率はどれくらいか?
- このチラシの配布場所を変えた時は、同じように結果はどうであったか?
人材採用の際も同じです。この人材を採用してから、
- 店舗の売り上げは、どのように変化したか?
- 接客態度が、集客数に与える影響はどれくらいであったか?
- 男性のスタッフを採用した際の、集客数と、男女比率は?
- 逆に女性スタッフを採用した際の集客数や男女比率の変化は?
など細かく記録する必要があります。
データ記録の2つのメリット
この数値をきっちり記憶するという事が何故必要なのでしょうか?
二つメリットがあります。
- 暗闇を勘だけで歩いて帰れなくなるなんてリスクを回避できる
- 自店経営のオリジナル黄金パターン(法則)を見つけることができる
リスク回避
まずひとつめ、多くの経営者は、経営を勘で行っているのが現状ではないでしょうか?勘で上手くいくときはいいのですが、不況などの影響で経営環境が変わり、売上が減少していくと、いままで勘で経営してきた経営者は、どのようにして、売上を元に戻したらいいか分かりません。
経営を元に戻すためには、過去のデータを検証して、どのような策を打つべきかを仮説立案し実行して検証、改善の繰り返しです。
オリジナルゴールデンパターン(OGP)の発見
次に、繁盛している経営者は、どのお店でも通用するような、売上を上げるミラクルな手法は、世の中に存在しないことを、よく知っています。
黄金パターンは、日頃からの実践と検証の中で、自店ならではの方法を導き出さないと発見できないことを知っています。
ですので、仮説を立て、実践して、結果を検証して、改善する。というPDCAサイクルを、より早く回していくことが、自店の繁盛店への道、成功黄金パターンを確立していく近道になるのです。
ということで、今日も基本の基本「検証」を大事にしよう
とくにPDCAを回していると錯覚している経営者の中にありがちなパターンは、
検証( けんしょう CHECK )
が抜け落ちているパターンです。これが経営者にとってはとてもめんどくさいところで、またアイデア勝負を信条にしているコンサルタントなども仮説、実行、検証せずアイデアで改善!!!みたいな、まったく再現性の無い方法を駆使してしまうことになります。
検証するということは、自分のやっていることを、客観的に分析して、もっとこうすれば、良いかもしれない。もっとこうすれば、より伸びるかもしれない。などの仮説を立て、また実践、そして、検証。
この検証を怠らないことが、今までの経験を宝の山に変えるヒントになるのでしょう。
ではまた明日!