昨日、たまたまだったのですが、関西弁でブログ記事を書いたら、ちょうどフェイスブックの言語表示設定に、「日本語(関西)」が加わりましたね。出身地、年齢、学歴などプロフィール紹介の時は、いろいろ自己開示した方がいいと思う理由について。
「強み」とは自分たちで決めることではない
ということで、私は大阪出身です。しかしながら、フェイスブックの言語を関西弁にしたら、めっさあほみたいに使いづらかったんで、標準語で行きたいと思います。
強みとは何だ?
毎回セミナーの際に、話をする「強み」とは?のくだり。強みとは、顧客の購買理由であり他のお店ではなくて、あなたのお店を選んだ理由である。そう話しています。
私は昔よく師匠に富田の強みはなんだ?とよく質問されていました。聞かれる度に、自分の強みはなんだろう?そもそも強みってなんなんだ?と疑問は深くなるばかり。一向に答えを見つけることができませんでした。
2年くらいした時に、ようやく思いついたのが、「強み」っていうのは顧客の支持理由で、こちら側が勝手に決める事じゃないんだなと。
供給過多の現在、お客様がお店を選ぶ時代
昔は、たばこを買いに行こうと思ったら、たばこ屋さんしかありませんでした。選択の余地無しですね。でも最近はどうでしょうか?駅前、コンビニ、自販機などどこでも売っていて、でも今度は吸える場所がなくなってきてますよね。
私の地元の近所には、クリーニング屋さんが、10店舗以上あります。ここはクリーニング屋街か!とつっこみたくなるくらい沢山あります。駅前の美容室も大変な数ありますよね。
あなたの御商売(仕事)もどうでしょうか?日本で自分たちしか扱っていない商材、サービスを扱っているお店は、ほんとうにもうそれだけで完全な「強み」です。顧客に選択した理由を聞いたら、
「そもそも選択できない、あのお店しか買えないから」
と、答えるでしょう。完璧な「強み」であり、差別化ですね。
しかしながら、多くの場合、同じようなサービスを、同じような価格帯で販売している競合他店が必ず存在しますよね。
よく考えたら、そんな暇人いないんだよね
こうなってくると、顧客は、どこで買うか選択しなければなりません。そこで経営者サイドは様々な「強み」をアピールしようとします。価格帯、ホスピタリティ、商品品質、スピードなどなど。
でもよく考えてみれば、近所に10店舗以上もクリーニング店があるなか、ワイシャツ1枚ずつ各店舗に出してみて、これらのお店側の「強み」を比較検証して、今後のお店を決めるなんてめんどくさいこと、絶対しないわけです。そこまで暇人はなかなかいません。
そこで、ひとつの疑問が生まれます。
顧客はどうやって、自分が行くお店を選んでいるんだろうか?
人は理屈では無く感情で動いている
顧客は、いま供給店舗が多すぎて悩んでます。いったいどこのお店を選択したらいいのだろうか?
それでも、顧客は、なんとかしてお店を選択します。ここはもう理屈ではありません。感情で人は動きます。
顧客の購買決定は感情で行われています。
そして感情の中で、最も購買決定に繋がりやすい想いとは、「共感」です。共感できるか?できないかによって、人は、購買決定しているんですね。
共感マーケティング
そんな言葉は無いですが、なんとなく、私はそう読んでいます。理念を作ることも、経営者の個性を打ち出していくことも、コンセプトなんかを決めることも、みんな顧客に共感してもらうためだと私は考えています。
台風が来て、家の屋根瓦がぶっとんだとします。そこで、大工さんに修繕を依頼するわけですが、その時、タウンページで探してきた(今時、タウンページは見ないかもしれないけど)大工さんと、事務所の看板に、理念や顧客に対するメッセージを書いている大工さん(そんな大工さんがいるかどうかわからないけど)、あなたはどちらに仕事を依頼したいでしょうか?
もしかすると、タウンページの大工さんの方が、ちょっと安いかもしれない。でもやっぱり頼みたいのは後者の大工さんではないでしょうか?
共感マーケティングで気をつけるべき点は、これくらいの微妙な差で、顧客は感情を動かされ購買決定を下しているということです。
「富田に仕事を頼んだ理由」
私はどこで、顧客が共感してくれるかわからないので、店舗は出来るだけ情報開示、経営者は出来るだけ、自己開示をするべきだと想っています。
私が「強み」とは何だ?という答えに気付いた時、すぐにその時のクライアントに聞いてみたんです。
なぜ、私に仕事を依頼してくれたんでしょうか?
私の心の中では、きっと私の能力を信頼して仕事を依頼してくれたんだと思っていました。そりゃもうなかなかの自信があったのですが、その自信は打ち砕かれます。
いやぁ、プロフィールみたら、誕生日が一緒だんたんだよね。運命感じちゃったよ
・・・。
ということで、私は、誕生日が同じ事が、私の強みになるということに気付かされたわけです。それ以来、私は、セミナーで一番最初に、生年月日、出身地、学歴を伝えます。何が共感を呼び、何がご縁に繋がるか、わかったもんではありません。
共感は、人の距離を近くする
とにかく、自己開示!これを心がけています。
セミナーの時も、だいたい最初に長い自己紹介をするのですが、参加者の皆さんも、最初は、どんな話をするんだ?とりあえず聞いてやるよって感じの態度の方が多いのですが、私が自己開示して、成功談よりも失敗談を沢山話し出すと、
そうかそうか、こいつもなかなか、苦労してるんだな、俺も昔、似たような事があったな。よしよし、ちょっとこいつの話も、しっかりと聞いてやろうかな?
そんな感じになっていきます。私が成功談ばかり話していれば誰も共感してくれずに、つまらないセミナーとなってしまうことでしょう。共感は、人の間の距離も近くしてくれます。
さいごに
ポイントを7段階にまとめてみました。
- お店の強みとは、顧客の購買理由である
- 顧客の購買決定は、感情で行われており、とくに共感がキーワード
- 共感してもらうためには、情報開示、自己開示の勇気を持つ
- 成功談よりも失敗談の方が人は共感しやすい
- その失敗があるからこそ、今の私がいるということを認める
- その失敗を経て、未来私はこうなりたい!という思いが、理念であるコンセプト
- 5番と6番が、そのまま、経営者のストーリーとなりブランディングとなる
ということで、あなたの強みは、あなたの今までの人生経験そのものだったりするということですね。100人中、99人が嫌っても、1人が、あなたに共感してくれたら、その顧客を本当に大切にしていきましょう。1%シェアが獲得できれば、中小零細企業は、大繁盛です。
間違っても、全員に好かれようとはしないでください。そうすると、絶対怖くて自己開示できません。
やっぱりここでも、「嫌われる勇気」ですね。知られていないよりは、私が嫌いでも、このブログを読んで悪口を言ってくれる方が、いいと私は思っています。
でも嫌われたくないですけどね・・・(本音)ということで、これからも一緒に、ちょっとずつ自己開示の練習をしていきましょうね。