財務とは、今持っている資産や、経営資源(人・モノ・情報・時間)を、どの未来に投資するかを考えるということと定義しています。ところで今あなたの経営資産はいかほどのものでしょうか?何度も何度も降りかかる経営の危機を、この資源を利用して乗り越えていきます。
5つの経営資源の中でもっとも大事なもの
私は、店舗経営における経営資産とは、この5つの事を指すと考えています。
① 時間 ②情報 ③人 ④金 ⑤モノ
「人生において、一番大切なものは何ですか?」 私は、間違いなく
①時間
であると答えます。経営資源においても一番大事なポイントは、この時間なのです。よくコンサルティングでお手伝いさせていただく際に、
- 「お金さえあればお店を改装できるのに」
- 「お金さえあれば、人を雇う事ができるのに」
- 「お金さえあれば、広告を打つことができるのに」
こういった声をよく聞きます。お金とは、いったん何でしょうか?私は、お金は、人生で最も大切な時間を短縮できるツールと考えています。「お金があれば・・・」と言っているのは、経営者自身が、時間と労力を差し出せば、実は解決できる問題ばかりです。
もうほんとに、時間については大事なので、何度も時間と情報の関係をテーマにしています。以前、コンサルタントの仕事という意味でも情報について書きましたので、興味のある方は、こちらも読んでみてください。「コンサルタントは代行業です!」
「こんなにがんばってるのに」という名の落とし穴
しかしながら、経営者自身が現場に立って、毎日汗水流して働いているお店は、なかなか繁盛しているとは言い難い。
いま経営者が一番悔しいのは、
- こんなに頑張ってるのに、なんでうちには、お金が残らないのか?
- こんなに頑張ってるのに、なんでうちには、顧客が来ないのだろうか?
- こんなに頑張ってるのに、なんでうちには、意欲的なスタッフがいないのだろうか?
この、こんなにがんばってるのに!が落とし穴です。
ある3店舗の事例
そこで、考え方として大事なのが、時間を短縮する手段は他に無いのか?という点です。
あります!それが情報です。情報は、お金を短縮することもきますし、時間を短縮することもできます。情報とは、つまりこういうことです。
儲からないなら時間を差し出せ!パターン
ある飲食店経営者のAさんは、朝から晩遅くまで、休みなく、汗水たらして働きましたが、なかなか集客できません。
一所懸命、料理を作り、暇な時間は、お店の前で経営者自らビラを配り、それでも、お店はなかなか繁盛しません。どんどん先細りし、最期にはお店を閉めるしかありませんでした。
儲からないなら知恵を出せ!パターン
ある飲食店経営者Bさんは、思い切って、1週間お店を休みにしました。その間、お店の看板になる主力のメニューを1品だけ、開発しました。そのメニューがヒット商品となり、人が人を呼び、行列を作り瞬くまに、地域1番の繁盛店になりました。
儲からないなら情報を集め実践せよ!パターン
ある飲食店経営者Cさんは、私のアドバイスで、お店の暇な時間に、メニュー表を改善しました。そうしたことにより、翌日から、売上が1.3倍になりました。
これは非常に簡単な方法なんですが、(私のセミナーに参加したり本を読んで頂くと方法が載ってます)情報仕入れて実践しただけですね。
情報収集も目的意識を持つことが大事
時間やお金の短縮に情報はつかえます。
時間を何に使うかを変えることにより、もしくは、時間をさほど掛けなくても、ひとつの情報により、それが思わぬ突破口となることがあるのです。
逆に、いくら人よりも長い時間、働いたからといって、繁盛店になる道は開けるというわけではありません。
例えば、このブログを読んで頂いているということも、情報を収集しようとしているということです。
この手に入れた情報を、どのように使うか?それはあなた次第です。ただ単に情報を収集するのではなく、その目的を明確にしてから情報収集を始めて下さい。
自然に、自分が必要としている情報がみつかります。偶然読んでいた本の1文を読んで、悩んでいた課題が、解決してしまうということも、よくありますね。
しかしながら、目的を明確にしていないと、大事な情報に目が行くことはありません。とにかく、情報を活かすも殺すも自分次第。
さいごに
世の中でよく裸一貫から成功したという人がいますね。そもそも、お金が無かったわけですから、モノ・カネを除く情報を上手く活用して、ヒトに助けて貰って今があるということになりますね。
お金はあくまで時間短縮のためのツール、情報によって時間もお金も得したり損したりすることがあることを肝に銘じて経営を進めていきましょう。