【ひとりごと】好きを仕事にする功罪




傍から見ると、大変だなと見えることも、すごい努力をしているなと思うことも、タフだなと思うことも、実は、本人としては、何の苦労にも感じていません。

そこが一番の違いなのではないかと思います。世の中は確かに甘くないのですが、様々なアクシデントを乗り越えていくとき、心のどこかで、楽しんでいるのか、それとも、心底苦しんでいるのか。

スタミナの問題

この二つの違いは、結局のところ、スタミナの問題に行き着くように思います。楽しんでいれば、最後まで諦めずに、続ける事ができる。

苦しんでいれば、心のどこかで、やはり、この苦しみから逃げ出したいという思いが浮かんでくることは間違いないでしょう。

あきらめない粘り強さを発揮して、トラブルやアクシデントを回避するためには、仕事を楽しい、好きな事を仕事にしている必要があるのだと思います。

好きを仕事にはできない

という発想とは、まったく逆の発想だと思います。

「好きじゃないと、仕事を続けることはできない」

自分で仕事を創り、その仕事をしている自分が大好きで、その仕事自身がやりたくてしょうがなくなること。

 

「やりたいことを仕事にする」

「大好きなことをやって生きたい」

「仕事をするのが楽しくて仕方ない」

 

この三つの事が、成功する条件だと言えます。そして、この3つの条件を満たしながら、仕事をしている人たちは、皆さん、周囲や環境に、感謝しています。

「素晴らしい仕事に出会えたことに、ありがとう。すべてのご縁にありがとう」

好きを仕事にすることの罠

しかしながら私は、安易に「好き」を仕事にすることを考えてはいません。私がこの言葉を耳にした10年前は、好きを仕事にする、ライフワークを見つけるなど、様々なフレーズ巷に溢れていました。

その仕事を見つけることによって、幸せが訪れ、お金が入ってくる。ひいては、心の安定が得られるという、そういった幻想が一世を風靡していたように思います。

しかしながら、この数年間、安易に好きを仕事にし、独立して、一向に食べて行けず仕事をしてもお金が入ってこない、最後には自己破産をする。そんな人が沢山増えてしまったのではないかと感じるのです。

その多くの脱落者の中で、ほんのひと握りの人が成功するという構図。それは好きを仕事にして一見、幸せな小金持ちを目指す中で、貧富の差という構図は、より一層きびしく隔たりができてしまっただけなのかもしません。

最近では、「憂鬱でなければ仕事じゃない」(幻冬舎)というタイトルの本が出版される時代になりました。

私は、この本のタイトルをみて、こう心の中で叫びました。

「そうなんです!、憂鬱なんです!(強く共感)仕事は大変です!(笑)」

しかしながら、その憂鬱の中で、それでも、何か楽しくて仕方ない、自分の心に不思議とピッタリして落ち着く。そんな仕事が必ずあるのです。そういう仕事のことを、私たちは「天職」と読んでいるのかもしませんね。

では、そういう「天職」と呼ばれる仕事に、どうすれば出会う事ができるのでしょうか?

これも、様々な成功者にインタビューしてみました。今の仕事を見つけるきっかけは何か?という質問でしたが、ほぼ90%の人が、様々な挫折を経験して、今の仕事を見つけることができたと答えています。

挫折のパターンは、以下の3種類の中にすべてあてはまります。

突然の解雇予告、もしくは、会社の倒産、急激な売上の減少

本人もしくは、周囲の人の病気

人間関係のトラブル(恋愛を含む)

この3つの挫折の何か一つもしくは同時に複数の出来事があった時に、人は、初めて自分の人生を振り返ります。そして、自分が心底やりたいと思える仕事に向かおうと思います。

どうせ一度死んだと思って、文字通り死ぬ気で、自分のやりたかったことを追求するのです。

天職の素晴らしい副作用について

「自分のしたいことを仕事にすること」

これがまず、成功への第一条件なのですが、そのプラスの副作用には、以下のものが考えられます。

・素晴らしい人間関係が築ける可能性があります。

・生きている実感を持つことができる。

・経済的には豊かになる可能性があります。

その他にも、心の安定や、健康を手に入れることもできるかもしれません。しかしながらこれは、お約束できません、好きを仕事にすることが、かならずしも、安定や健康につながるとは調査の結果言えませんでした。それでも。やりたい。それが本音でしょう。

そしてもう一つ、私がお会いさせていただいた、数々の経営者の中で、仕事が大好きだという人は、皆さん年齢よりも圧倒的に若く見え、美しい方が沢山いらっしゃいました。

この本では、イキイキと生きながら、様々苦境の中でも諦めず、自分のやりたいことを追求し続けている、とても素敵な経営者をご紹介していきたいと思います。

そんな経営者の中には、先代の人生に対する熱い想いを引き継いで、自分もやりたいことをやる!という人生を選んで日々経営に向き合っている、若き経営者もいらっしゃいます。

比較的、創業年数が長い企業の経営者をご紹介していくことになります。どれだけ、口で良いことを言っていても、または、本当に社会貢献や、従業員満足を追求している経営者でも、継続しなければ意味がありません。

そういう意味で、継続してきた会社の経営者が、実は、自分のやりたいことをしっかりと実践していることを、このブログでもお伝えしていきたいと思います。

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