数値は、誰の目で見ても明らかな価値設定ですので、検証がしやすい。がんばったか、楽しかったか、真剣だったか、満足してもらったか?などの定性的な目標は、人によって価値観が違うため、まともな検証しにくい。そのために、ありとあらゆるものを数値化して目標設定してきます。でも数値は万能ではありません。
数値で組織風土が悪くなる理由
突然ですが、目的を設定し、逆算して事業計画を立てた場合、 もし、その目標を達成できなかった場合、経営者はどんな心理的状況に陥るのか?だいたいこんな感じです。
- 部下のせいにする。
- 自分のせいにする。
- 仕方ないとあきらめる。
- なんとか改善点をみつけだし挽回しようとする。
- 目標設定数値の根拠を疑う。
- みじめな気持ちになる。
- 悔しいと感じる。
- ガックリくる。
- 腹が立つ。
などなどみなさんは、どんな心理的状況に陥りますか?
数字は万能ではない
恐らくいずれにしても、思考か感情の入り混じった結果となると思います。それは、部下にとってもそうかもしれませんね。
私も、この目標を達成できないときの惨めな気持ちを味わいたくないため、チャレンジを控えてしまう場面も多々あります。
そこで、再度、自分なりに思い直すのですが、私はあくまで、目標は目標にすぎず、数値は万能ではないと考えています。
数値は、あくまで検証材料であり、評価材料ではないと思うのです。
目標未達成を恐れない
やはり、チャレンジしなくては、未来は、変わりません。
ここで、一番経営者が混同してしまいがちなのは、やはり思考と感情なのです。
目標未達成に、感情を持ち込む必要は、全くありません。
- なぜ、目標数値が存在したのか?
- ギャップはどれくらいあったのか?
- そのギャップを埋めるためにはどうすればいいのか?
- その改善案を実施するのはいつか?
- 最終目的までの計画に軌道修正するためにようする期間は?
ただそれだけです。 人生も経営も、いつでもその時点からREスタートできます。 理念と目的地点。この二つを最優先にして、次に事業計画。
その進行は、常にリスケジュール、状況に応じて、何度も何度も軌道修正、計画設定を繰り返しながら、未達成から、多くを学び、経営のある程度の成功パターンを積上げながら、あらゆる環境の変化に耐えうる経営体質を構築するべきなのです。
さいごに
実戦に勝る練習はありません。 しかしながら、この成功パターンを構築するためには、検証が必要で、そのための数値だと思います。
数値目標は、あくまで、検証材料のためです。 大事なことは、理念であり、想い。 それを支えるのは、やはり経営者の笑顔、 部下の笑顔、お客様の笑顔。
数値のせいで、その笑顔を阻害するようであれば、それは本末転倒ですね。