今日は、新潟山古志にお邪魔しております。90分の私の講演はさておき、新年会。よく飲みましたね!エライ先生もたくさん。でもふと素にもどり、ふと、知識と実践について、陽明学の言葉を思い出しました。雪の中の温泉も最高でした。ありがとうございました。
知識と実践
知行合一とは、陽明学の根本思想のひとつ。
知行は一であり、真に知るということは既に行っているということ。
知とは良知をいい、行とは実践をいう。心即理である陽明学では全ての理は良知による。この良知を事物に致す、即ち実践する。良知を事物に実践すると事物がその理を得る(事物の理を得るのではなく、事物が理を得る)。
事物が理を得るのは良知を致すからであり、良知を致すは行である。
従って事物が理を得る時、即ち、本当に知るときには既に行われているのであって、知行は一である。
王陽明は、
おのが心の良知を一事一物に致すのである。一事一物に致すと、一事一物はみなその理を得るのである
という。
尚、一般的には真に知るとは実行を伴うといった形で解釈され、知と行は分別して表現されることが多いが、本来の意味は真に知るときには「既に」行われているということである。
朱子は「先知後行学」の中で、
先ず知識を蓄え、それを基にして行動を起こすべきである
と説いています。
知識を持っていれば、何か判断すべき時に、好ましい判断ができることは想像できます。
それに対して、王陽明は陽明学の一環として伝習録の中で、
「知行合一(ちこうごういつ)」を説いています。
知識と実践は同一でなければならないという考え方です。
知識と行動がバラバラの例として「言行不一致」ということが挙げられます。いくら良いことを言っていても、自分自身はそれが実践できていなければ、折角良いことを伝えようとしても、聞く側は、聴く耳を持ちません。
例えば、経営者・管理職が部下を叱咤激励しても、自分は海外でギャンブルにうつつを抜かしていては、社員のモラールは上がりません。
- 言ったことは行う
- 知識を実践する
- その姿を見せる
という事を常に肝に銘じていたいものです。