【ナレスタ】にくざんまいから、「原価が高い」問題を考える




にくざんまい!でどうせタンパク源を取るならばと、夜中にせっせと筋肉トレーニンブに励んでいる今日この頃です。海外で一日研修の講師とかもしてるんですが、一言話して、自分の言葉を現地の言葉に翻訳して貰っている間が結構暇なんですよね。さすがに同時通訳というわけにはいかないので、翻訳して貰っている間、実はLINEやフェイスブックに書き込みした「やっぱとみた」を書いたりなんかしたりする技術も習得しました。

いったいいくらが原価なんだ!?

それにしても、この4日間、ほぼ肉しか食べてない気がする。以前、まぐろざんまい!だったことを少しだけ触れましたが、今回は、にくざんまい!ということで、例えば、このお店。

毎日肉

この写真で肉1200グラムあります。最近、韓国では、1+1という販促が流行っていて、1個買うと同じ量がサービスで付いてくるんですね。

顔パック10袋かったら、10袋プレゼントとか、ビール一杯頼んだら、次は1杯無料とかね・・・。

このお店、笑えるのは、一人前150グラム10000ウォン(だいたい1000円くらい)で妥当な価格設定なんですが、4人前頼むと、なんと5人前付いてくるんです。

4+5!合計9人前1350グラムのお肉がなんと、40000ウォンなんです。さすがに男二人で厳しかったので遠慮して8人前にしました・・・。

あなたのお店、仕入れざんまい!になってませんか?

さて気になるのはもちろん原価です。どんだけ薄利多売なの?って感じですが、まぁ焼き肉は回転率が少々いいので、損は無いと思いますが・・・。

あなたのお店、原価率、大丈夫ですか?仕入れざんまい!になってませんか?

売上原価について頭を整理しましょう。うってかわって、ちょっとアカデミックに原価について考えていきたいと思います。

物を売る商売で、よく「原価率」という言葉が使われます。この何気なく使っている原価率とは、どのような意味でしょうか。

決算書のなかの損益計算書においては、売上高と売上原価がそれぞれいくらと表示されています。

改めて頭を整理しましょう

売上高は誰でも知っているとおり、物を売った売価の合計額です。これに対して売上原価とは、その売ったものの仕入値の合計額といえます。

ただし、仕入れても売れ残った在庫がある場合には、売上に変わってませんから、売上原価にも入れません。そこで〈式〉(a)のように売上原価は計算されます。

原価率とは、この売上原価の売上高に対する割合をいいます(〈式〉(b))。

売上高から売上原価を差し引いた額を「売上総利益」として損益計算書に表示します。この売上総利益は、一般に「粗利」といいます。

この売上総利益から各種経費を差し引いて利益が計算されます。

したがって、原価率が低ければ低いほど、利益が出しやすくなります。基本的には、いかに安く仕入れて高く売るかが商売の基本といえます。

〈式〉(a)  当期の売上原価 = 期首の在庫高 + 当期の仕入高 - 期末の在庫高  

〈式〉(b)  原価率(%) = 売上原価 ÷ 売上高 × 100  

飲食店の原価率は一般的に33%以下あたりが適正とされています。

顧客はまずいものには1円も払いたくない

例えばですが、売上を100%とすると、原価率が33%で、粗利益は67%となります。そして、粗利益の内訳は人件費が28%、販促費が10%、雑費含む、家賃・水道光熱費などが20%で、残りの10%が経常利益になります。

得てして繁盛店の原価率はもっと高く、40%を超える飲食店もかなりあります。確かに、競合店に勝つために値段を安くしている面もありますが、ただし、値段を下げたからと言っても、食材や飲み物の質を落とせていないから原価率が高いのです。

まずい料理には1円のお金も払いたくないのが、顧客の心情です。美味しいものがリーズナブルな値段で食べられるから顧客が定着するのです。

また、固定客がさらなる固定客を呼ぶようになり、結果的に、いっときは粗利益率が悪くなったとしても売上が上がることで、経常利益率は良くなっていきます。

重要なことは、価格競争をするのではなく、店の雰囲気や店員の質、料理のおいしさなど、お金のかからない付加価値を提供する努力を欠かさないことが売上を拡大・維持する基となります。

理想原価率と実際の原価率の違いについて

原価管理は、もしかすると店長時代からずっと日々やってきたことでしょう。とは言っても基本は大切。改めて原価管理の基本的な考え方と手順をまとめておきます。

 総合原価率だけで管理するのではなく、分解して管理する!

原価率とひとくちに言っても、食材の原価率とドリンクの原価率、もっと分ければ宴会メニューの食材原価率、宴会のドリンク原価率などと、原価を細かく分解することができます。

原価が上がると言うのは、どこかに必ず原因かおるわけで、どの部分の数値がその要因になっているのかが分からなければ、対策を立てて実行しても、その成果はあまり期待できません。

数値を分解して管理していれば、「どの部分が原価率を上げている要因となっているか」が分かり、対策も立てやすくなります。

あなたのお店でも、原価率を「総合原価率」だけを管理されている場合は、原価率を上昇している原因が見つけにくい要因となりますから、せめてフード原価率、ドリンク原価率に分けて管理するようにしてください。

原価率が上昇する理由として考えられる要因をすべて検証する!

どの部分が数値を上げている要因になっているかが分かれば、次は、「原価が上昇する理由」をひとつずつすべて検証していきます。

原価が高い商品が原価率を上昇させている場合の改善の手順

  1. 理論原価率と実際原価率の差を算出し、差がなく、実際原価率が高い場合は、原価が高い商品がたくさん出たことで原価率が上昇した要因である分かる。
  2. 商品別原価分析表、カテゴリー(メニュー別、ドリンク別など)原価率分析表から、どの商品が原価半を上昇させている要因であるのかを突き止める。
  3. 原価率を上昇させている商品が分かれば、その商品の原価を見直すか、もしくは他の原価率の低い商品の販売数を伸ばすことを検討する  

原価率が上昇してしまった場合、まず、「理論原価率」を確認することから始めましょう。理論原価率とは、各商品の原価率とその商品の出数から算出します。

つまり、ロスを加味しない場合の原価率と言うことになります。

理想と実際の原価率をチェックする

さて、私たちが日々、管理しているのは、「実際原価率」というものです。皆さんのお店でも「毎日の仕入金額÷売上」で原価率、実際には「仕入れ率」になりますが、この数値を管理していることでしょう。これは、ロス、在庫もすべて含めた数値です。

先ほど、理論原価率の算出方法を解説しましたが、必ず実際原価率の方が高くなり(口ス、在庫を含打ため)ます。

しかし、この差が3%以上であれば、原価率の高くなっている要因は、「ロス」だという可能性が高くなります。

反対に3%以内で、実際原価率が店の基準値より高い場合は、原価率が上昇している要因は「原価率が高い商品がたくさんでた」ということになります。

そこで、「カテゴリー別原価率分析表」をみて、どのカテゴリーが原価率を高くなっている要因なのかを突き止めるのです。

そして、商品別原価管理表から、どの商品が原価率の高い商品なのかを見つけ出し、その商品の原価をどうするか検討するわけです。

ただ、その商品が戦略的に原価率を高原価にしている場合は、他の商品カテゴリー、商品の中で原価が低く、商品力の高い商品の販売数を伸ばすような対策を立てるのです。

原価率管理のまとめ

1日々の仕入れ管理をしっかりする

2カテゴリー別、商品別の原価管理を行う

3理論原価率を算出する

4実際原価率との差を見る

差が5%以上の場合は、原価率が上昇している原因は囗スや仕入れ価格の上昇が考えられる差が2~3%以内で、原価率が上昇している場合は、原価が高い商品がたくさんでたと推測される。

どの商品なのかを特定し、その商品の原価をさげることを検討するか、もしくは、原価率の低い商品の売上を伸ばすことを検討する。

対策を実行する。

原価が高いという問題の原因

  • 原価が高い理由
  • 仕入れが高い
  • 販売価格が安い
  • まかないが計上されていない
  • 値引きのしすぎ
  • サービス品が多い
  • 破棄が多い  

対応方法  

  • まずは、月末棚卸をして、当月の原価の使用量を確定させる。
  • 破棄を無くすため、メニューを絞り無駄な仕入れをしない。
  • セットメニューを企画し、原価の高いメニューと低いメニューを抱き合わせる
  • サービス品や割引をやめる
  • まかないを経費計上する
  • 適正使用量を確認する  

さいごに

とまぁ、ここまでですが、ふと、4人前が5人前になっても利益がでるってことは・・・質に若干じゃない不安を覚えつつも、海外ではそんなこと気にしてたら生きていけないですし、そんなことを差し引いても美味しいお肉でしたご馳走様でした。

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