店舗経営ビジネス塾では、店舗経営者の皆様に、有料で配信しているコンテンツ内容を公開しています。今週のテーマは「戦略的な採用で、必要な人材を集めるには」についてです。その中かから一部抜粋してご紹介します。
採用難の今だからこそ他店との差別化を図る
経営コンサルタントを長く続けていて、今でも難しいと感じる仕事は、人材採用です。 弊社でも採用にはいろいろと工夫を重ねていますが、これが、なかなか難しい。
会社に合った人材を採用したいと思っても、 履歴書や、数回の面接だけで、人の本質を見抜くことは大変難しいです。
さらに、失業率が高いはずの昨今ですが、求人広告に募集を出しても、なかなか応募が少なく、限られた選択肢の中で、仕方なく妥協して採用を決めてしまい、やはり後々うまくいかず、退職してしまうなど、採用についての悩みは尽きません。
今週はあらためて、戦略的なスタッフの採用について考えていきましょう。
【採用についての考え方編】
スタッフとの目線の違いを理解する
どんな商売でも、一緒に働く仲間との人間関係の善し悪しが成功の決め手になります。
しかし、経営者とスタッフの間には意識のギャップがあることも事実です。
スタッフが抱きやすい不満として、
- 「なぜスタッフを信用してくれないの?」
- 「なぜ現場の意見を経営に反映してくれないの?」
- 「なぜ数字ばかりで評価するの?」
などが、挙げられます。 しかし、自身が経営者になると、逆に、スタッフに対して、「なぜ?」という疑問が尽きません。
まさにこれが、経営者とスタッフとの意識の違いです。
採用段階で、経営者目線とスタッフ目線の違いを認識していないと、
- 「期待していた人材と違う」
- 「期待していた職場と違う」
と お互いのミスマッチの原因になります。これが、スタッフの定着率の低さにつながるのです。
応募者を、第一印象だけで決めてしまうのは非常に危険です。
スタッフにはそれぞれの役割で、活躍してもらうのがベストですが、 経営者目線で判断すると、どうしてもスタッフに求める水準が高くなりがちです。
採用では、どのような役割を任せるのか、よく認識し、その意識のギャップを捨てる必要があるのです。
採用したい人材像を明確に決める
アルバイトの採用だからといって、簡単に考えるのは禁物です。 アルバイトスタッフのみで、店舗運営をしている企業は、今や珍しくありません。
質の高いスタッフを採用するためには、 やはり、自社が、どのような人材を採用したいのかを明確にしておく必要があります。
多くの場合、その人の持つ、スキルや経験、資格などを重視しがちですが、
- 「スキルよりもウィル」
- 「やる気や、根気があれば、経験やスキルは、後からいつでも身につく」
ということを念頭において採用にあたりましょう。
皆さんが新人の頃を一度思い出してみてほしいのです。 初めて社会に出た時、自分には、仕事のスキル・経験など何もなかったはずです。
しかし、何事にもチャレンジして、時に怒られながら、失敗しながら、ひとつずつ仕事を覚えてきたことでしょう。
中途採用で、スキルや経験を多く持った人を高い賃金で雇い入れたとしても、やる気と根気がなくなってしまっている場合は、それ以上成長することはありませんし、あるのは不満ばかりとなってしまいます。
応募者の経験を重視するよりも、やる気と根気のあるスタッフを採用するべきだと考えます。
募集待遇を決める
アルバイトを採用する際に、これまた悩むのが待遇についてです。 自社の地域のアルバイト時給は平均いくらくらいなのか?
それよりも、高く設定すべきなのか、そのまま平均時給でいいのか?難しいところですが、 私はまず、その地域の平均よりも低めの時給に設定してみることをお勧めします。
時給が低いとなかなか集まらないと考えがちですが、低く設定してでも、その会社で働いてみたいと思ってもらえる工夫が必要だと思います。
ただし気をつけないといけないのは、地域ごとに、最低賃金というものが定められており、 それを下回る時給で募集・採用することはできませんので、 最低賃金をきちんと理解することから始めましょう。
採用スケジュール編
つぎの基準でスタッフ採用のスケジュールを立ててみてください。
1か月前までにしておくこと
スタッフ募集のチラシをつくる 印象が良くても、一緒に働きだすと、期待していたよりもそんなにいいスタッフではなかった。このような経験もあると思います。
これを採用のミスマッチと呼んでいます。ミスマッチは、経営者の為にも、そのスタッフの為にもマイナスの状況しか生みません。
これは非常に残念なことです。そこで優秀な人材を採用するために、面接をする前、つまり、採用チラシを見てもらう時点で、その人自身に、あなたのお店が自分に、合っているかどうかを判断してもらえばいいのです。
そのために、募集チラシに載せる情報は、次の5点です。
<募集チラシに掲載する項目>
- あなたのお店の理念
- あなたが自店のスタッフに約束すること
- あなたが自店のスタッフに期待すること
- 以上の条件にそぐわない人は、応募しないでほしいということ
- スタッフ全員笑顔の集合写真と実際の現場で働いているスタッフの写真
この情報を載せることによって、採用のミスマッチはだいぶ減少することでしょう。
お店側が、応募者を選ぶというスタンスだけでなく、応募者があなたのお店を選ぶというスタンスをもってもらうことも、ミスマッチを起こさないために非常に大事なポイントですね。
ここまでしっかり明記していると、働き先を探している人にとっても、 安心感と信頼感を伝えることができます。 この採用チラシは、普通のチラシと一緒に、お客さまに配ってください。
そのお客さまが、そのお店で働くニーズは無くても、そのお客さまの知人や家族にニーズがあるかもしれません。
さらに、このような経営者とスタッフが働いているお店なのだなと認知してもらうことができ、 お店のブランド構築に貢献してくれるのが、この採用チラシなのです。
写真の使い方
よく、スタッフ全員で映った写真を募集広告に掲載する会社が多く見受けられますが、あまりに仲のよさそうに見える写真は、新入スタッフとして、その輪に入れるかどうかを心配し、 かえって敬遠する材料になってしまいがちです。
スタッフの写真よりも、実際にお客さまにサービスを提供している写真を掲載するほうが 応募数が多いというデータがあります。なお、お客さまの顏が映らないように撮影するように気をつけてください。
募集媒体を使い分けよう
募集媒体には、それぞれメリット・デメリットがあります。募集する人材をイメージして使い分けましょう・・・続きは、下記店舗経営ビジネス塾内のコミュニティにて後悔しています。(募集媒体のメリット・デメリット、面接時の質問、お断りの際の注意点など)
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