今朝、羽田空港の第一ターミナルに到着し、まだ空いてない売店をガラス越しに見ていると、こんなPOPがありました。今日は、松山でPOP作成講座。私は、絵を美味く描く技術は持ち合わせていないのですが、どんな考え方でPOPを作成すべきかをお伝えしにいきたいと思います。
アートとデザインの違いを心得る
これは販促物全般に言えることですが、まずアートとデザインについて、はっきりと違いを認識する必要があります。
- アート … 感情。作成者の心の中で完結する美の想像や、自己完結型創造
- デザイン… 計画、構成。見聞きする対象、総意から機能や生産工程を計画
アート
デザイン
これは、ちょっと極端ですが、つまりこんな感じです。私達がお店の販促物を作成するときは、あたりまえですが、デザインを目指さなければなりません。
なので、特に絵や字をうまく書こうとする必要はありませんし、逆に、味のある字を書こう!と下手に書かなくても大丈夫です。気張らなくてもいいのです。
目につくかどうか?
読んでもらえるかどうか?
記憶に残るかどうか?
そこが大事なポイントですので、「俺、字や絵下手だから・・・」という言い訳で手書き販促物から逃避することはできません。
巨人の肩に乗る
次に、今日のアイキャッチ画像についてですが、奇跡のりんごという有名なブランドにのっかるカタチですが、これはとてもいい方法だと思います。
オリジナリティを出そうと努力することももちろん大事ですが、私は、いつも「巨人の肩に乗る」という表現を使っています。またはオオカミの衣を借りる狐ってやつでしょうか。
これって実は販促物の観点から言うととても大事です。毎年大河ドラマでゆかりのある土地が、町おこしのため様々なキャンペーンをやっていますが、つまりこれも、うまくこの大河の知名度に乗っかるために、各地で試行錯誤した結果です。
乗っかりかたにもウマい、ヘタがありますが、この奇跡のりんごかりんとうPOPは、あともう一歩ですね。これに、顧客からの視点が加わるととてもいいと思います。
この例にあげたPOPが素晴らしいと思うのは、文面はまったく意味がわからないのですが、とにかく、
顧客からどんな声をもらったか?
という部分をちゃんと伝えていて、だからあなたもきっとハマりますよ!という風につなげていることです。
証拠を顧客の声で示すということで、奇跡のりんごかりんとうのPOPも、
「食べた人が感動して涙を流した!りんごがつなぐかりんとうの絆!!!」
てな感じでコピーを入れるなんてどうでしょうか?(冗談ですよ、あくまでイメージです)
おかしみせの法則
もうひとつだけ、POPを書く際に、漠然と何を書いて良いか分からないときのために、ネタをひねり出すきっかけポイントをお伝えします。
- (お) オススメの理由
- (か) 書くヒト(顧客)の体験談
- (し) 商品ができるまでのドラマ
- (み) お店からのメッセージ
- (せ) 生産者、販売者のこだわりや想い
ということで、むりやり、「おかしみせ」という風にしましたが、この5つのポイントのどれかをPOPに入れると、ちょっと足を止めて読みたくなります。
こちらのPOPも良い感じですね。さらに言うと、ぜひ文字だけでなく、店長の写真や店長似顔絵なども一緒に掲示してみるとさらに目を引くと思います。
今日は、松山でさらに詳しく90分ほど、POPについて話してきますので、この「やっぱとみた」ブログでも今後、このPOPの考え方の続きをお伝えしていきたいと思います。