先日、新入社員激励会というイベントで、今年度新入社員180名に対して、お話させていただきました。正直、経営者の皆様にお話しするより緊張しました。あたまには、毎年報道される成人式の荒れ模様(もちろんそんなことはないのですが)がイメージされてしまい、足ガタガタでした(笑)
新しい挑戦と成功の種
何事においても新しい事に挑戦するとかならず障壁が現れます。今まで違うパターンは、未知の領域ですので、想定外の事が起こるのが当たり前で、想定外の事が発生して初めて、自分は新しいことに挑戦しているということを自覚します。
頭で想像をめぐらせて、プラスの局面もマイナスの局面も、またそれらが発生したときには、どのように対処していくかなど、ひとつづつ丁寧にイメージします。
また上司、同僚、部下、お客様、取引先、金融機関など職場や経営を取り巻く様々な人間関係の中で、その人の気持ちを想像し、思いやりを持って接しようとすることを心がけます。
それでも想像を絶してというか、その想定外の事が起こるのが現実です。
こんなつもりではなかったのに・・・という挑戦してみた結果の後悔も必ずあります。しかしそれは後悔ではなく、反省であり、次の挑戦に活かしていくこととで失敗は成功の種となります。
衆知を集める
「自分の頭で考える」このこと自体は、指示されてその通り実践していくことよりも、より主体的であります。
また人は指示されたことよりも、自分の中から判断し思いついた事の方が行動に移しやすく、次に繋がるアクションを前もってとることができます。
しかしながらその反面、自分の経験や知識の中だけで想像すると、必ずしも正解にたどり着くわけでもなく、それは一種、自分の過信となってしまうこともあります。
自分の経験値や知識だけに頼らず、周囲の様々な人の考え方や経験から想定される意見(衆知を集める)に耳を傾け、時には自分の意見を曲げても、他人の意見を真に受けて、素直に実践してみることも必要になります。
考える壁に気付く
自分の頭で考えてみること、それは自分の経験値と想像力を駆使しなければなりません。人に指示されて動く方が楽に決まってます。
考えるの延長上には、過信という壁が存在し、過信から導き出された答えはよい結果を生みませんので、その壁でいったり来たりをしているうちに、それが考えではなくパターンとなってしまう。
その結果、いつまでたっても壁を乗り越えることができなくなってしまうという減少が起こっているように思います。
逆説で捉えてみる
新入社員の頃は、上司の意見を間に受けて実践、なんとなく役職が上がっていくと、自分の頭で考えることが大切という風潮がありますが、実は、逆ではないかと思うのです。
新入社員の頃ほど、自分の頭で考えて実践、失敗しながら成功の種(経験値を積む)をみつける作業が必要で、役職があがるほど、衆知を集めて実践していかなければ組織全体の壁を乗り越えることができないのではないでしょうか?
経営における壁というのは、集約すると顧客に対してどこまで喜んでもらえるか?ということが起因として発生していると。お客様にどうすればもっと喜んでもらえるか?またお客様が喜んでくれていない、どうにかしなければ・・・ということから問題定義が起こります。
偉くなればなるほど、謙虚に他人の意見に耳を傾ける、そのような姿勢が、長く顧客から喜ばれる価値を創造した過去の偉大な経営者の持つもっとも必要な資質で、「実るほど頭を垂れる稲穂かな、下がるほど 人が見上げる藤の花」だと。
衆知を集めて、租借して、実践。結果を受けて、また衆知を集めて、租借して実践。私自身も成長していくために、最近とくに心がけねばならないと思う次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。