対立意見がないほうが早い意思決定が行うことができると思われているかも知れませんが、実際は対立意見を出し、それをうまく解決するほど意思決定が早いのです。「対立がない」ということと「対立意見を言わない」ということはXとX’どころかXとZくらい全く違うということです。
「対立意見が出ない」ということは?
「対立意見が出ない」ということは、「対立がない」からかもしれませんが、おそらく100%「対立意見を言わない」「対立を隠す」からではないでしょうか。
したがって、「対立があるかどうか」は、実は意思決定のスピードとはほとんど関係ないのです。
時々「意見の対立があるから決まらない」と嘆く方がいらっしゃいますが、それは「顧客がわがままだ」と言って嘆くのと同じです。
組織には対立が必ずありますし、顧客はわがままなものに決まっています。それを言い訳にするのは、手が使えないからサッカーの試合に負けたというのと同じです。
意思決定の早いチームはほとんど次のステップを取っています。
- すべての関係者の意見を出したうえでコンセンサス(合意)を得ようとする。
- もし得られない場合は、すべての人々の意見を踏まえたうえでトップが決定する。
一方で、意思決定の遅い企業はコンセンサスが「生まれるのを待っている」ケースが多いのです。
そもそも意見が違うからコンセンサスが得られないのに、待っていても何も起こらないのが普通です。結果として、多くの場合「締め切り」に押されて「仕方なく」決めているのです。
コンサルタントとして、自身もチーム意志決定が早いことはとても重要なのです。