現場において、売上が悪いのを不況のせいにする人が良くいますが、売れない本当の原因は、不況ではありません。顧客心理を考えることとマーケットの流れを考えること。ミクロとマクロは絶妙につながっています。
売れない原因を知ることと戦略を変えること
本当の原因は、マーケットがライフサイクルの「安定期」に入ったことにあります。
日本全体の産業が、安定期から斜陽期に移行しつつある現代、ものあまりの時代、いかに売り込んでも売れることはありません。
昨日髪切ったかもしれんけど、今日も髪を切りなさい。
昨日焼肉食べたかもしれんけど、ステーキ焼いたから一枚食べていきなさい。
・・・売れるわけないですね。
安定期の特徴
安定期に突入するとどうなるかというと、
- 供給過剰
- デッドストック(不良在庫)の増加
- 消費者が何を買って良いかわからなくなる
- 消費者の購買選択眼が厳しくなる
ということになっていきます。いままでのおおざっぱな販促手法が通じなくなっていきます。
かつて、安定期に入るまでの導入期〜成長期にかけては、
- とにかく沢山のアイテムをチラシに掲載する
- サイズは大きいチラシを打てば打つほど、売上にはねかえる
- CMなどのマス媒体で売り出しのスポットをたくさん入れればうなぎ昇りに売上が増えた
あなたの会社も過去の成功体験にしがみついていないですか?とくに物販業に関しては、衣食住の大半が安定期を迎えたので、おおざっぱなやり方が通用しなくなりました。
安定期のまっただ中にある今、どのような手法が求められているでしょうか?
それは、
あなたが買うなら、この商品がぴったりです!
と言えるように、客層分析をして、提案訴求する方法です。逆に、
なんでも沢山ありますので、あなたの好きなモノをどうぞ!
こういう形で提案すると、ただでさえモノが溢れかえっている時代に、消費者はどれを買えばいいか余計に迷います。
とにかく安いですよ!
これも昔はよかったのですが、今は、安くても必要の無いものは必要ないので、顧客自身が所有しているものを2個目いるかどうか考え無くてはなりません。
安さが差別化として力を発揮していたころと違い、安さは、顧客の一選択判断基準にすぎなくなりました。
これがあなたにぴったりです!と訴求できることが、顧客分析することの一番の目的かもしれません。
大企業のやり方にだまされるな
小さいお店は、顧客の分析や市場調査など結構な費用と時間がかかりますので、まずは、お店側の良いと思った商品を気に入ってもらえるお客様を捜すところからスタートします。
大企業は、顧客ニーズに合わせて商品やサービスを提供できますが、小さいお店には経営資源が足りません。
ただし、大企業は、市場のほとんどの人に興味を持って貰わなければならないのですが、小さなお店は、市場の10%、10人に一人があなたの商品が欲しいと行って貰えれば、大繁盛します。
市場の26%も握ることができればどえらいことになるでしょう(笑)大手の戦略に惑わされることのなく、思い切って勘違いと思われても、
私は、これがあなたにぴったりの商品だと思います!!!
勇気のある一言、提案をしていきましょう。
ただし、本当に自信が無いものを提案するのはやめましょう。
私も自信の無い商品の営業をしていたことがあるのでよくわかりますが、これは本当に仕事上の不幸を生み出す原因ではないかと思っています。
くれぐれも自社商品・サービスのブラッシュアップは、販促集客よりも先にしっかり手を打ってから、販促活動を始めて下さい。
顧客満足と販売促進は二個で一個の関係性
ブラッシュアップをするために、顧客の意見をどんどん取り入れなければなりません。前回の記事でも書きましたが、その時に、あなたのお店のファンがどれだけいるかがキーポイントになります。
お店を応援してくれているからこそ、本音で教えてくれる。もっとこうしたほうがいい、ここをこう直した方がよい。そういった意見を集めてブラッシュアップ。
そしてそれら顧客の声を活用させてもらって、販売促進を打ち出す。
この賞品は、顧客の90%の人が満足と答えてくれました
などの、証拠を打ち出すことにより、あなたの提案は信憑性を増します。
こういった意味では、商品・サービスのブラッシュアップと集客活動は、2個で1個の関係性となるということですね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました!