よく書店には、経営者向けの「組織論」を述べられている本が、多く置かれています。大きく分けると、組織の管理方法、組織の育成方法、コミュニケーション術などが挙げられます。
組織論とは?
一般的には、大企業が、どのようにマネジメントを成功させて、大きな会社と成長したのか?ということについて、もしくは、上司と部下とのコミュニケーションの取り方についてといったテーマが一般的ですね。
中小零細企業の経営者において、大企業の事例は、役に立たないのではないか?という疑問が私にもありましたが、コンサルティングを経験させて頂く中で、大企業も、中小企業も、悩みや課題は、組織論については、同じだということが分かってきました。
ほとんどの経営者の悩みは、次の二つに集約されます。
売上と組織
この二つは、経営の両輪です。よく車で例えてお話するのですが、売上(集客・販促)と、組織(採用・育成)の両輪を、経営者がハンドルで管理します。この二つは、片方がうまく回らないと、片方も動かなくなってしまいます。
集客がうまくいかなくなると、お店のスタッフは、時間を持て余します。暇なお店のスタッフは、なかなか、自身のモチベーションを維持できません。
維持できなくなると、お店の接客態度などが、ますます悪くなり、お客様が、また離れていってしまいます。
経営者の悩みは二つに集約される
そして、経営者の悩みは、
- 「スタッフが言うことを聞かない」
- 「スタッフが思い通りに動いてくれない」
- 「スタッフは愚痴だらけ」
- 「スタッフがすぐやめてしまう」
- 「売上が、上手く上がらない」
- 「集客がうまくいかない」
- 「利益が残らない」
- 「広告の効果がイマイチ」
などなど、実は売上があがり、組織運営がうまくいけば、解決するような悩みばかりです。 そこで、組織の運営方法、とくに、スタッフの育成方法について、触れていきたいと思います。
組織とは、当たり前のことですが、人の集合体です。大企業も、小企業も、ひとりひとりが集まって形成されています。
私は、マクロ的な組織論ではなく、ミクロ、すなわち、そのひとりひとりの人間とどう接していくのか?経緯者自信が、考えて実践していくことが、積小為大となり、大きな組織を管理することができると考えています。
相手から引き出すコミュニケーション
最近では、コミュニケーション術として、コーチングという技術がよく紹介されています。
コーチングは、経営者側から命令される、指示を押し付けられる従来の軍隊型組織管理ではなく、相手の中にある答えを質問によって引き出し、本人の気付きから、行動を変えていくというコミュニケーション術です。
しかしながら、このコーチングという技術も上手く利用しなければ、単に上司の言う事を聞かない統率のできない組織が出来上がってしまうという失敗もよく目にします。
おわりに
まずは、ノウハウや、技術でなく、組織運営の本質について、しっかりと理解した上で、数多あるコミュニケーション技術の中から、自分の資質、組織にうまくフィットするコミュニケーション術を組織全体に浸透させていく必要があるのです。