もう5年くらいのお付き合いをさせていただいております、宮城県角田市の岡田石材工業(墓石販売)、岡田社長との今日は、毎月恒例のコンサル面談日でした。
やると言ったことをちゃんとやるから応援したくなる
震災前に出会いまだ今の社長が専務だったころ(岡田社長は、7代目にあたります)、私にご連絡いただき、以後、ずっとお付き合いをさせていただいてます。
途中2011年には、震災が起こり、10日間ほど、連絡が取れず本当に心配しましたが、やっとつながった電話の第一声が、
道路が凸凹で、仕事に行けないんです!
という事で、なんでこんな時に仕事あるの?って普通に突っ込みつつ、休んどいてください・・・と突っ込みを入れさせて頂いたのも、懐かしい思い出ですね。
できるか?できないか?ではなく、やるか?やらないか?
第一印象は、地方のおぼっちゃんって感じだったんですが、ところがどっこい、なかなか骨があり、私と一緒にやろう!!!と決めたことは、全部実践に移してくれるので、成果はみるみる上がります。
やはり、行動できるかできないか?ここに全てがかかっているんですよね。
まずは、売り切りゴメンの墓石販売の業界において珍しく、アフターサービスを充実させるところから始まりました。
業界の常識に挑む
一生の購買頻度が1回も無いかもしれない、墓石販売。リピーターはなかなか考えられないわけで、そのアフターサービスは、どういう意味があるのか?ということで、他の業者さんは、ほとんどやっていなかったわけですね。
墓石はだいたい10年くらいに一回、薬剤で掃除をかけるらしいんですが、それが、一番石が痛む原因らしく、一番いいのは、月1回でも布で拭き掃除をすること。これが、石を長持ちさせる最善の方法らしいです。
頭には、墓参り代行というサービスも浮かびましたが、「先祖を大事にする」という想いが強い岡田社長の理念とは、少し食い違う(やはりお参りはご家族が直接やるべきこと)ので、お参りはしないけど、月1回掃除をしにいくサービスを始めました。
もちろん施行方法にも非常にこだわりがあり、逆に他の石材業者の「手抜き工事」を許せないといつも嘆いています。
実際、震災の時も、のきなみ倒れてしまったお墓の中で、岡田石材工業で建てたお墓だけが、無事だったという噂が沢山聞こえるようになりました。この施行方法もしっかり顧客に検討段階でお伝えして、他社との差別化をはかるべきですね。
では、その素晴らしい施行方法をどうやって伝えるのか?
次に、毎年、数回、大量にチラシを蒔く習慣がこの業界にはあるのですが、そのチラシを一切やめました。その変わり力を入れたのがWEB上のホームページ。
最初は、「 角田市 墓石 」で検索するとやっと1ページ目に来るような状況でしたが、今は、「 宮城 お墓 」でも、TOPに来るようになりました。
これも、コツコツと岡田社長がコンテンツを積み上げていった、たまものだと思います。施行方法をもちろんですが、ここまで情報量があり、また顧客の知りたいことをちゃんと掲載している石材業界のホームページは絶対にない!というとこまでやりました。
ホームページ→ 岡田石材工業
ブログも毎日記事をアップして、フェイスブックもこつこつ続けています。今や、一日平均200ものアクセスがあります。全国の特に同業者がかなり見ていて、このページを真似する業者さんも沢山出てきました。
巨大な組合に迎合せず、自立する
石材業界には、「全優石」という有名な組合があり、月会費は5万円です。石材業界ではほぼこの組合に登録するのは当たり前といわれているのですが、この組合にも何の意味があるのか?加盟している意味を見いだせず、脱退しました。
かなり波紋を呼んでいますが、いまは、自社のホームページから問い合わせがあり、販売に結びつくので、この会費が浮いた分を、WEBでの販促活動に投資しています。
新しいコネクションを自らの足で作る
最後に、この業界は、お寺からの紹介で占める売上が非常に多いということが分かりました。お寺との関係は、代々、昔から住職と石材店代表とのコネクションができあがっていて、それが受け継がれる仕組みです。
この常識を打ち破るべく、岡田社長はお寺への飛び込み営業を開始しました。また紹介してくださいという言い方ではなく、弊社のホームページに御寺を掲載してもよいか?という提案型の飛び込み営業で人間関係を作り、今では、20ものお寺が、岡田社長に賛同してくれています。
自ら、お寺営業を行い、またこれからの石材業界や寺院のいく末などを、いろいろと話をしていく中で、住職との友情が芽生えているとのことです。
この業界に多い、紹介料をバックするなどといったことは、一切せずに、お寺から信頼関係だけで、多くの仕事を紹介していただくことが今はできるようになりました。
さいごに
社長就任後、2期を終え、来月から3期目を迎えます。亡くなった後の多種多様な考え方により、墓石業界も大変なことに変わりありません。
また墓石の加工自体も中国に依存している現状の中で、品質を維持することが非常に難しいということをいつも岡田社長はおっしゃいます。
なんとか、国内の石で、自社で加工できるように、先々代の時代に良い意味で、もう一度もどり、本当にいい石を顧客に提供したいという夢を持って、これからも経営をすすめていくことでしょう。
できれば一生お手伝いさせていただきたいと思える、素晴らしい経営者です。