今日からまた韓国のクライントの事業のお手伝いに来ています。今回は、加盟店ではなく直営店の売上を改善するミッションがあり、今日は、直営店の店長と沢山、話をしました。もちろん経営者ではないのですが、会社員として、ひとつの店舗を任される事の重圧から、何を切り口にその立場と仕事を楽しむことができるか考えてみました。
数値を見るのではなく、数値から「読み取る」!
店長にとって、必須の能力が数字を見る力です。でも、経営者とは違い、その数字はどこか、自分の事ではないような気もします。
しかしながら、自分のやってきたことの評価として、通知簿として、数字がそのまま反映されたあなたの評価として目の前に置かれるとしたらどうでしょうか?
もしくは、ゲームのスコアとか・・・。
もう少し身近に店の数字を、捉えるならば、そこから沢山の事を読み取り、過去の原因よりも、未来の可能性に何が自分ができるか考える機会ができることでしょう。
数字を知らないと、お店を存続させることができない
商売とは、やりたい事をイメージして、アイデアを出して、仲間と一緒に楽しく儲ける そういう風に想像して、人生1度きり、チャレンジしなければ!という想い先行で独立するのだと思います。
しかしながら、意気揚々とした船出に、大きく立ちふさがるのがそう・・・ 「数字」なんですね。
告白しますが、私も経営コンサルタントという仕事をしていますが、実は、数字は苦手です。
数字初心者にもわかりやすいように、簡単な表現を使ってシンプルに説明していきます。 会社の目的は、理念と言う言葉で表されますが、その会社が存続するために必要な数字があります。
体で言うところの血液といえるのが、 粗利益(あらりえき)です。この数字がなくなると、血液が循環しなくなるのと同じで、会社も死亡してしまいます。倒産です。
「経営は値決め」である
粗利益とは、そういった利益を指すのでしょうか?商売をシンプルに考えると、かならず何かを仕入れて、何かを売っています。
わかりやすく、飲食店で言うと、食材や調味料などの原材料を仕入れ、それを調理し、販売する。 粗利益とは、料理を販売して得た売上から、仕入れにかかるお金を差し引きした金額の事を言います。
商売の基本は、粗利益を稼ぎ、その粗利益をどこに投資するかということにつきます。この粗利益がないと、商売は成り立ちません。
ですので、会社の共通目的をひとつあげるとしたら、この利益をかせぐということです。 京セラの創業者として有名な稲盛和夫さんのおっしゃった、
「経営は値決め」
という言葉があります。いくらで仕入れたものを、いくらで売るのか?これが経営です。お客様の事を第一に考えなければなりません。
が、顧客が一番喜ぶのは、実は、「無料」しかしながら、0円でサービスを提供していると、もちろん粗利益が稼げないためその会社は存続できない。
それは、サービスが提供できないということですね。サービスを提供する場を維持しつつ、お客様に喜んでもらえる値段設定を考え続ける事が、経営者の仕事であり、苦悩なのです。
次に粗利益をどこに投資するのか?
という事を考えなければなりません。お店が存続するためには、
- 家賃
- 給料
が浮かぶと思います。家賃は、売上に関係なくかかる費用なので、固定費とよばれる項目に属します。
給料は、人件費と言いますが、人件費は、成果報酬費やアルバイト費用なども含めて、売上によってかかる費用が変動(流動)しますので、流動費と呼んでいます。
固定費と流動費を合わせて営業経費と呼んでいますが、ざっくりと経費と覚えておいてください。
経費とは、粗利益の中から、お店を存続するために、またもっとお客様に喜んでもらう為に必要な設備に投資したり、お客様にもっと知ってもらうために、広告を出したり、いろいろと費用を使わなければなりません。
そして、それらの経費を使ったあと、残る利益が、営業利益です。そして、その営業利益から、借金の返済を行い、普段のお店の営業外の儲けが会った場合などを足して引いて、出てくるのが経常利益。
この経常利益から、法人税を国に支払った後の利益が、純利益です。
数値管理とは、かなりざっくりと説明していますが、
経営は、粗利益を稼ぎ、投資して、最終的に税金を払うという社会貢献を行い、最後に純利益を増やしていく。
という数字のゲームとも言えます。
さいごに、数字を考えるコツについて
もちろん経営をゲームと捉えるのは不謹慎な面がありますが、それでもあえて、お経営に関わる数字に関しては、ゲーム感覚で覚えていく方が、頭に入りやすいと思います。
また実際に、福沢諭吉の顔を想い浮かべるよりは、デジタルの数字で管理していく方が、実はプレッシャーも少なくいいかもしれません。
どうしてもお札を浮かべると緊張しますよね。まずは、ゲームでスコアを稼ぐ感覚で経営の数字を覚えていきましょう。